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雪道に強い4WDシステムとは

Issued on Jan. 22, 2017
Added on Dec. 3, 2017

目次



  1) はじめに
 ▼2) ディファレンシャルの機能
  3) 4輪直結パーマネント4WD
  4) 前後輪直結パーマネント4WD
 ▼5) パートタイム4WD
  6) パッシブ・オンデマンド4WD
 ▼7) アクティブ・オンデマンド4WD
 ▼8) メカ式フルタイム4WD
 ▼9) 電子制御フルタイム4WD
  10) まとめ(雪道に強い4WDシステムのランク表)

10. まとめ(雪道に強い4WDシステムのランク表)


以上をまとめると、以下の様になります。

雪道走破レベル 4WDシステム 理由 代表車種
20 4輪直結
パーマネント4WD
デフが一切無く、エンジンの駆動が4輪に直結されており、どの車輪にも常に25%の駆動が掛かる。
ただし舗装路は走行不能のため、量産車では存在せず。

サンドバギー
19 トルク分配器と簡易LSD付
アクティブ4WD
売りは後輪のトルクベクトリング機構だが、スノーモードではセンターと後輪デフをロックしたのと同様で、更に前輪に簡易LSDを備えているため、サンドバギーに近い走破性が味わえる。
JUKE、RAV4
18 簡易LSD付き
メカ制御
フルタイム4WD
2輪駆動も可能なフルタイム4WD。
メカ式トルク配分のセンターデフにビスカスLSDとデフロック機構を装備。
前後輪は簡易LSD式で、もし1輪が空転しても他の車輪に駆動が伝わる。
オプションで後輪のデフロックも可能。

パジェロ
17 簡易LSD付き
メカ制御
フルタイム4WD
メカ式トルク配分のセンターデフにトルセンLSDとデフロック機構まで搭載し、悪路走破機構のてんこ盛り。
前後輪は簡易LSD式で、もし1輪が空転しても他の車輪に駆動が伝わる。

ランクル200
16 LSD付き
電子制御
フルタイム4WD
マニュアル操作も可能な電子制御トルク配分のセンターデフによって、常時4輪に駆動が掛かっており、前後輪にLSDも搭載。
このため、もし1輪が空転しても他の車輪に駆動が伝わる

WRX STI
ランエボ
15 簡易LSD付き
メカ制御
フルタイム4WD
信頼性の高いメカ式トルク配分のセンターデフの採用によって、常時4輪に駆動が掛かっており、前後輪に簡易LSDも搭載。
このため、もし1輪が空転しても他の車輪に駆動が伝わる。

スバルのMT車
レヴォーグのAT車
14 簡易LSD付き
電子制御
フルタイム4WD
電子式トルク配分のセンターデフによって、常時4輪に駆動が掛かっており、前後輪に簡易LSDも搭載。
このため、もし1輪が空転しても他の車輪に駆動が伝わる。

XV等スバルのAT車
13 簡易LSD付き
センターオープンデフ式
フルタイム4WD
センターにオープンデフを採用した珍しいタイプのフルタイム4WD。
前後輪に簡易LSDも搭載しているので、センターデフがオープンのままでも、もし1輪が空転しても他の車輪に駆動が伝わる。

ビーゴのTRC装着車
12 (センターロックモード付き)
簡易LSD付き
アクティブ4WD
基本的には以下と同じだが、センターデフのロックモードが付いているので、1ランクアップ。
エクストレール
11 簡易LSD付き
アクティブ4WD
必要な場面になると電子制御で4WDになり、更に簡易LSDを備えているため、もし1輪が空転しても他の車輪に駆動が伝わる。
パッシブ4WDよりも遅延なく4駆になる。

CX-5、BMW X3、GT-R
10 簡易LSD付き
パッシブ4WD
必要な場面になると自動(従動)的に4WDになり、更に簡易LSDを備えているため、もし1輪が空転しても他の車輪に駆動が伝わる。
ただし前後輪の回転速度差が生じてから自動で4WDに移行するため、上記のアクティブ4WDより多少タイムラグがある。

上級グレードのハスラー
9 LSD付き
パートタイム4WD
センターデフ(シャフト)は手動で直結するパートタイム4WDだが、前輪と後輪にデフロック機構を奢っている。
このため、もし1輪が空転しても他の車輪にガッツリ駆動を伝える。

ランクル70のLSD搭載車
8 簡易LSD付き
パートタイム4WD
センターデフ(シャフト)を手動で直結するパートタイム4WD。
空転した車輪にだけブレーキを掛けて、反対側の車輪に駆動力を与える簡易LSD搭載。
このため、もし1輪が空転しても他の車輪に駆動が伝わる。

ハイラックス
ジープ
新型ジムニー
7 アクティブ
オンデマンド4WD
必要な場面になると自動で4WDになるが、1輪が空転すると2輪駆動になる。
更に前輪と後輪の1輪ずつが同時に空転すると、全く進めなくなる。

イプサム
6 パッシブ4WD 必要な場面になると従動的に4WDになるが、前後輪がオープンデフのため、1輪が空転すると2輪駆動になる。
更に前輪と後輪の1輪ずつが同時に空転すると、全く進めなくなる。

ハスラー
5 2輪にデフロック付き
パートタイム4WD
センターデフ(シャフト)は手動で直結可能で、前輪もしくは後輪に手動のデフロック機構が付く。
このため、デフロックの付いている前輪側もしくは後輪側の片輪が空転しても残りの3輪に駆動が伝わるが、デフロックの付いていない側の片輪が空転すると、2輪駆動になる。

ハイゼット
エブリー
キャリー
4 デフロック機構付きセンターデフ式
フルタイム4WD
センターデフのロック可能なフルタイム4WDだが、前後輪がオープンデフのため、ロックしても1輪が空転すると2輪駆動になる。
更に前輪と後輪の1輪ずつが同時に空転すると、全く進めなくなる。

ライトエース
3 パートタイム4WD センターシャフトは手動で直結可能だが、前後輪の間がオープンデフのため、1輪が空転するとFFもしくはFRの2輪駆動になる。
更に前輪と後輪の1輪ずつが同時に空転すると、全く進めなくなる。
また4WD時には舗装路は走行不能となる。

旧ジムニー
ランクル70
2 前後輪直結
パーマネント4WD
センターデフは直結だが、左右輪の間がオープンデフのため、1輪が空転すると2輪駆動になる。
更に前輪と後輪の1輪ずつが同時に空転すると、全く進めなくなる。
なお4WD時には舗装路は走行不能のため、前後輪直結パーマネント4WDは量産車では存在せず。
存在せず
1 オープンセンターデフ式
フルタイム4WD
センターデフ及び左右輪の間がオープンデフのため、舗装路は走行は可能。ただし1輪でも空転すると全く進めないため、量産車では存在せず。 存在せず
注:従来はアクティブ・オンデマンド4WDとフルタイム4WDを同じレベル4にしていたのですが、フルタイムの方をレベル5に格上げして6段階にしました。
またレベル3以上については、左右輪の間にLSD(もしくはそれに類した機構)が付いている事を前提にしています。(2017/12/4)

雪道走破レベルを大幅に見直し、20段階にしました。

ちなみに本書における雪道走破の優劣順位は以下の様になります。

舗装路 4WD切り替え 前後LSDの数 センターデフ制御 前後LSD制御
高い




低い
走れる フル(常時) 両輪 メカ ロック
走れない アクティブ 片輪 電子 メカ
パッシブ オープン 簡易
パートタイム 無し

上記の場合、計算上128通り(段階)になりますが、本書では今の所20段階としています。


また、はじめにに登場したクルマの走破レベルは以下の様になります。

車名 4WDシステム 走破性

三菱・パジェロ
スーパーセレクト4WD レベル18

トヨタ・ランドクルーザー
フルタイム・トランスファー
(JF2A)
レベル17

スバル・WRX
バリアブル・トルク・ディストリビューション
(VTD-AWD)
レベル16

スバル・レガシー・アウトバック
アクティブ・トルク・スプリットAWD
(ACT-4)
レベル14

BMW X3
xDrive レベル11

CX-5
i-ACTIVE AWD レベル11

ジープ・ラングラー
コマンド・トラック
Command truck 4WD system
レベル8

旧スズキ・ジムニー
ドライブ・アクション4×4 レベル3

上の表をご覧頂くと、凡そそれらしい並びではないでしょうか?

結論です。

今時の4WDでしたら、殆どがDSC(ダイナミックスタビリティコントロール)の様な空転するタイヤにブレーキを掛けて、反対側のタイヤに駆動を伝える簡易的なLSDの機能を有していますので、最低でもレベル4の走破性は確保していると言えます。

またもしこれから雪道に強い4輪駆動車を購入しようと思われている方は、是非DSCの機能を持っているかどうか調べる事をお勧めします。





10. まとめ

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